2004年6月5・6日に池袋駅立体交差化工事のうち3回目の大掛かりな工事が行われた。 このページでは工事の様子と、立体交差化工事が完了した後の様子を紹介する。
↑2004年6月4日(工事前日)の様子
↓2004年6月6日の工事後の様子
5月上旬から貼り出された池袋駅立体交差化工事に関するお知らせポスター。
お知らせポスター (2004/6/5・大崎)
今回は2日間に渡って工事が行われるため、2枚のポスターが用意された。
なお、配布用のチラシ(ポスターの縮小版)は6月6日の物しか用意されてなく、
6月5日については駅のポスターを見るか、駅係員に尋ねるようにとの注釈があった。
埼京線が池袋運転区からの入出区線と交差する付近では、大きな配線変更が行われた。
池袋変電所付近 (2004/6/6・富士見橋)
6月6日8:20頃の様子。すでに配線変更が行われていた。
立体交差化工事中は、埼京線が入出区線と交差する箇所にシングルスリップポイントが使われていたが、
工事完了後は工事前と同じくクロスのみでポイントは省略された。
池袋変電所付近 (2004/6/6・富士見橋)
6月6日16:20頃の様子。架線を張る作業が進められていた。
工事とは直接関係ありませんが、前日池袋入庫となったハエ車は、この日は出庫しません。 工事後に実施された試運転で出庫している可能性はあるかもしれませんが、未確認です。
池袋運転区 (2004/6/6・富士見橋)
この日の日中の入庫編成は、
トウ4編成(庫1)、川1編成(庫3)、川7編成(庫4)、トウ502編成(庫5)、川31編成(庫6)、
川22編成(庫7)、トウ509編成(庫10)、トウ33編成(庫11)、川14編成(庫17)。
通常、庫11に入庫している編成は962Gとして出庫するのですが、
この日は入出区線が工事中ですので、62Gは大崎から代走したようです。
なお、他の池袋出庫のトウ車の姿はありませんでした。
どのように営業入りしたかは不明です(池袋駅留置?)。
山手貨物線は池袋駅付近でのボックスカルバート建設の為、単線化されていましたが、 今回の工事で再び複線に戻ります。
単線への合流地点付近 (2004/6/6・宮仲橋)
6月6日8:30頃の様子です。すでにポイントが撤去され、複線になっていた。
この後、架線の作業が行われるようです。
山手貨物線の複線化や、連絡線設置による配線変更が行われました。 6月5日には1番線の使用を中止し、ボックスカルバートと1番線の連絡箇所の設置が行われました。
池袋付近 (2004/6/6・池袋)
6月6日10:50頃の様子です。
すでに配線変更は完了しており、架線の作業などが行われていました。
池袋駅方向別ホーム化に伴い、今まで1・2番線が宇都宮・高崎線、3・4番線が埼京線であったのを、 2・3番線が宇都宮・高崎線、1・4番線が埼京線に変更になります。 そのため、電光掲示器の移動が行われました。 これは湘南新宿ラインなどで、 より細かい情報(時刻、路線、種別、行先、両数など)が表示できることが望ましいため、 幅の広いタイプの掲示器を2・3番線に設置するためで、 今回は1番線と3番線の掲示器を交換するだけで済みました。
3・4番線ホーム (2004/6/6・池袋)
3番線には1番線で使われていた電光掲示器を移設したため、
まだ、番線が1番線のままです。
また、よく見ると1番線の掲示器は3番線のままであることも確認できます。
3・4番線ホーム (2004/6/6・池袋)
上の写真のすぐ後、3番線用のプレートが貼られました。
貼り付けの様子を見ていましたが、両面テープ(のようなもの?)で古いプレートの上に貼っただけでした。
埼京線の渋谷駅などで、プレートが何重にも貼り重ねられた掲示器が見られるのもこのためだったようです。
池袋駅方向別ホーム化に伴い、番線の案内板も取り替えられました。
メトロポリタン口 (2004/6/6・池袋)
4番線は埼京線ですが、この階段を降りた付近には埼京線が停まらないため、
案内は書かれずにグレー一色です(反対側にもある階段の案内には4番線埼京線の案内があります)。
埼京線の大崎−赤羽間が運休となるため、 列車が発着しない1日です(正確には6月5日の終電などがあるのですが...)
東口改札 (2004/6/6・板橋)
自動改札はポスターでふさがれ、電光掲示器には運休の案内がスクロールしています。
切符売り場付近では駅員によるバス代行の案内や、
東武東上線下板橋駅(振替輸送のため)への行き方などの説明が行われていました。
改札内 (2004/6/6・板橋)
この日に限り、改札内を連絡通路として使うことが出来ます。
ホームへ続く階段には「電車の運転はありません ホームへは入らないでください 板橋駅長」
と書かれたポスターが掲出されていました。
西口 (2004/6/6・板橋)
駅舎に「6月6日(日)埼京線は工事のため、始発〜終電までの電車の運転をとりやめます。」と書かれていた。
埼京線の大崎−赤羽間が運休となる中、 他の鉄道路線で振替輸送が行えない板橋−十条−赤羽間には、 国際興業バスによる代行バスが運行されました。 なお、バスは赤羽営業所を中心に、池袋・志村・練馬営業所の各営業所のバスが使用されました。
埼京線代行バス「6」号車 (2004/6/6・板橋)
前回の2003年5月25日同様に、今回も約40台のバスにより代行輸送が行われました。
写真は赤羽営業所の2901号車。
この2900番台は2901号車と2902号車の2台しか存在しない少数派
(共に赤羽営業所所属、主に赤50系統で活躍中)。
埼京線代行バス「臨」号車 (2004/6/6・板橋)
板橋駅のロータリーに停車していた赤羽営業所の7517号車。
特発用に待機しているところです。
埼京線の大崎−赤羽間が運休となるため、 赤羽で大宮・川越方面へ折返し運転が行われました(全列車各駅停車で運転)。 なお、6日の23時過ぎから、試運転列車が4本程度運転されました(正確な本数は不明)。 また、りんかい線は大崎−新木場間で折返し運転を行いました。
「962K 各駅停車 赤羽」 (2004/6/6・赤羽)
赤羽駅到着後、大宮よりの引き上げ線で折り返すために、上り線を逆走する。
「963K 各駅停車 川越」 (2004/6/6・赤羽)
引き上げ線から下りホームへ進入。
普段は見られない光景である。
「1344F 各駅停車 新木場」 (2004/6/6・大崎)
前日の大崎駅留置となった川18編成は、日中のりんかい線運用に就いた。
列車番号は通常のものが使用されていた。
田町電車区に留置された川25編成 (2004/6/6・1516A・品川→田町)
前日の新宿駅2番線留置となった川25編成は、
6日の特急や湘南新宿ラインの運行に支障が出るため、日中は田町電車区に留置された。
湘南新宿ラインは、宇都宮・高崎線方面の列車は上野・大宮折り返しに、 東海道・横須賀線方面の列車は新宿・品川折り返しに変更となった (品川折り返しは5日のみ、6日は全列車新宿折り返し)。 そのため、新宿口では大船・国府津留置の3編成だけでは車両不足となるため、 113系、E217系、215系の各1編成ずつの計3編成が応援に駆けつけた。
渋谷駅の電光掲示器 (2004/6/5・渋谷)
湘南新宿ライン北行列車は全て新宿止まりに変更となった。
「9840E 快速 新宿」 (2004/6/5・大崎)
6月5日の東海道線直通列車にはコツK72編成が充当。
今後、営業列車として新宿まで乗り入れてくる可能性はとても低いため、
コツ車の運用は注目された。
6月6日にはコツK47編成が充当された。
「9160Y 快速 国府津」 (2004/6/5・恵比寿)
9840Eの折り返しである9160Y。
113系では通常は見られない「E」や「Y」が見られる。
「9120Y 快速 国府津」 (2004/6/5・新宿)
前日が大船留置や国府津留置となったE231系(ヤマ車)も運用に就く。
上の写真は写真は6月5日のもので、編成はヤマU539編成。
この編成は前日が大船留置となった編成。
この日は国府津留置となる。
逆に、4日に国府津留置となった車両は、5日は大船留置となる。
「9350Y 普通 大船」 (2004/6/5・新宿)
横須賀線を中心に走る運用にはE217系(クラ車)が代走。
上の写真は6月5日のもので、編成はクラF02編成。
種別幕は「横須賀線-総武線」のまま。
113系(コツ車)11両
回送:国府津○?→新宿
9110Y:新宿→平塚
9810E:平塚→新宿
9130Y:新宿→小田原
9840E:小田原→新宿
9160Y:新宿→国府津
9870E:国府津→新宿
9190Y:新宿→平塚
9900E:平塚→新宿
回送:新宿→国府津△?
E231系(ヤマ車)10両
9500E:大船○→新宿
9100Y:新宿→国府津
9800E:国府津→新宿
9120Y:新宿→国府津
9830E:国府津→新宿
9150Y:新宿→国府津
9860E:国府津→新宿
9180Y:新宿→小田原
9890E:小田原→新宿
9210Y:新宿→国府津△
E231系(ヤマ車)10両
9820E:国府津○→新宿
9140Y:新宿→国府津
9850E:国府津→新宿
9170Y:新宿→平塚
9880E:平塚→品川(新宿)
9430Y:品川(新宿)→逗子
9640E:逗子→新宿
9440Y:新宿→逗子
回送:逗子→大船△
215系(チタ車)10両
回送:品川○?→新鶴見?→新宿
9300Y:新宿→大船
9520E:大船→新宿
9330Y:新宿→逗子
9550E:逗子→新宿
9360Y:新宿→大船
9570E:大船→新宿
9380Y:新宿→逗子
9590E:逗子→新宿
9400Y:新宿→大船
9620E:大船→新宿
9200Y:新宿→国府津
9910E:国府津→新宿
回送:新宿→国府津△?
E231系(ヤマ車)15両
9510E:大船○→新宿
9310Y:新宿→大船
9530E:大船→新宿
9340Y:新宿→逗子
回送:逗子→大船△
9610E:大船○→品川(新宿)
9420Y:品川(新宿)→大船
4680E:大船→新宿
4180Y:新宿→逗子
回送:逗子→大船△
E217系(クラ車)11両
9520E:大船○→品川(新宿)
9320Y:品川(新宿)→逗子
9540E:逗子→新宿
9350Y:新宿→大船
9560E:大船→新宿
9370Y:新宿→大船
9580E:大船→新宿
9390Y:新宿→逗子
9600E:逗子→新宿
9410Y:新宿→大船
9630E:大船→新宿
回送:新宿→大船△?
E231系500番台の鴨居部に設置されている2台のLCDのうち、 左側には広告が、右側には運行情報が映し出される。 5日、6日には池袋立体交差化工事に伴う運行情報が映し出された。
運行情報 (2004/6/5・1401G品川→大崎)
湘南新宿ラインの運行情報。
運行情報 (2004/6/5・1401G品川→大崎)
埼京線の運行情報。
立体交差化工事は無事に終了し、翌日7日は始発から通常通り運行されました。 しかし、残念なことに埼京線では雨の月曜日ということでお客様混雑による遅れが生じたほか、 池袋−板橋間で踏切支障が発生するなどしてダイヤが乱れました。 池袋駅ホームでは、前々からホーム変更の案内を行っていたため、大きな混乱は見られませんでした。
配線変更後の池袋 (2004/6/7・池袋)
2番線から板橋方を見るとこのような感じ。
「2180Y 普通 小田原」「2539M 普通 宇都宮」 (2004/6/7・池袋)
宇都宮・高崎線や湘南新宿ラインは2・3番線発着となる。
そのため、今までは見られなかった「並び」が見られるようになった。
「1654K 各駅停車 新宿」 (2004/6/7・池袋)
35‰の上り勾配と33‰の下り勾配でボックスカルバートを越える川24編成。
ボックスカルバートの池袋側には、仮設の区間が確認できる。
この付近は、工事前には山手貨物線が通っており、
ボックスカルバートを建設できなかったため、
このような状態になっている。
「1556F 快速 新木場」 (2004/6/7・板橋→新宿)
山手貨物線を跨ぐ埼京線上り線。
旧上り線は入出区の時や、埼京線早朝・深夜の3番線発着の時に連絡線として使用される。
なお、埼京線の出区列車のうち新宿方面へ向かう列車は1番線発着となるため、
通常の営業列車と同様にボックスカルバートを越える。
「1530K 各駅停車 新宿」 (2004/6/7・板橋→新宿)
池袋大橋のいつもの地点から撮影。
このあたりから池袋駅までのわずか300m程度の短い区間に上り勾配と下り勾配があり、
あっという間に山手貨物線を越えてしまう。