■埼京線の基本的なこと
埼京線に関する基本的なこと。ある程度興味ある方は既に知っていることばかりだと思います。
見やすいように箇条書きにしていますが、項目間でつながりがある話題もありますので、
上から順に読んでいただければと思います。
- 埼京線は1985年9月30日に開業し、現在は大崎−大宮の36.9kmを結ぶ。
- 開業当初は池袋−大宮のみで川越線の大宮−川越に直通運転を行う。1986年3月3日に新宿まで延伸、1996年3月16日に恵比寿まで延伸した。
- 当初は赤羽−宮原を建設し高崎線を新宿に乗り入れさせる計画であったため、赤羽−大宮では15両分の設備が用意されている。
- 赤羽−大宮は新幹線建設による地域への見返り(主に騒音)として建設された。
- 赤羽−大宮は(仮称)通勤新線として建設され、駅名決定までは通1駅(北赤羽)〜通10駅(北与野)と呼ばれていた。
- 埼京線は愛称であり、大崎−池袋は山手線、池袋−赤羽は赤羽線、赤羽−大宮は東北本線が正式な路線名である。
- 駅は、大崎・恵比寿・渋谷・新宿・池袋・板橋・十条・赤羽・北赤羽・浮間舟渡・戸田公園・戸田・北戸田・武蔵浦和・中浦和・南与野・与野本町・北与野・大宮。
- 赤羽−大宮では快速運転が行われており、快速の停車駅は赤羽・戸田公園・武蔵浦和・与野本町・大宮、通勤快速の停車駅は赤羽・武蔵浦和・大宮。
- 武蔵浦和は緩急接続目的で2面4線構造であるのに対し、戸田公園・南与野は当初計画されていた特急の待避目的で1面2線で外側に通過線を持つ構造になっている。特急は設定されなかったが通勤快速がこの通過線を使うことになった。
- 川越線の大宮−川越に直通運転している。
- 川越線は川越を中心として東西の運用が分断されており、大崎−大宮−川越を埼京線とする見方もある。
- しかし、川越線の歴史が古いことや、埼京線の開業当初は3両で大宮−高麗川と往復する運用があったことから、大宮が埼京線と川越線の境界になっている。
- 2002年12月1日からは東京臨海高速鉄道りんかい線との相互直通運転を行っている。
- 2005年現在、日中は快速1本、各停2本の3本を20分サイクルで運転している。
- 種別と区間の面から見ると、(快速)新木場−川越、(各停)新宿−大宮、(各停)新宿−大宮、(快速)新木場−川越、(各停)新宿−赤羽、(各停)新宿−大宮の6本を40分サイクルというほうが正しい。
- 大崎−池袋のうち、先に開業した新宿−池袋は山手線の混雑緩和を目的としている。
- 保安装置は池袋−大宮でATCを使用しており、その他区間はATS-P(開業当初はATS-S)である。
- 2003年5月25日までは新宿−池袋でATCバックアップを使用しており、ATS-P区間でありながら車内信号の現示を見て運転していた。
- 1999年までは池袋−板橋で貨物列車が乗り入れていたため、新宿−板橋がATCバックアップ区間であった。
- 新宿−池袋のATCバックアップを中止したことで、同区間の運転本数を増やすことに成功した。
- 赤羽−大宮では在来線ATC区間としては初の100km/h運転が行われている。これ以外のATC区間では90km/h運転。川越線などのATS-P区間では95km/h運転が行われている。
- りんかい線内の最高速度は100km/h(公式サイトより)であるが、あまりそのその瞬間を見ることが無い。
- 国鉄初のPRC導入路線である。後に、2005年7月31日からATOSが使用開始される。
- 新宿・渋谷は出口が大宮方に偏っている為、早朝と深夜の赤羽線区間のみの時間帯を除けば、時間帯を問わず大宮よりが混んでいる。
- 車両は川越車両センターの205系(10両)が使用されるほか、東京臨海高速鉄道70-000形(10両、かつて4・6両も存在したが埼京線には営業運転では乗り入れていない)も乗り入れてくる。南古谷−川越では川越・八高線の入出区を兼ねた4両編成の列車もある。
- 10両の70-000形は加減速性能が205系に合わされている。
- 開業当初は103系が使用されていた。しかし、新幹線建設による見返りのはずが、全力を出していない110km/h運転の新幹線よりも全力100km/hで走る103系の方が騒音が激しく、205系に置き換えられた。
- 埼京線に投入された205系からモータが内扇型になっており、若干の低騒音化が図られている(検査時にモータが別のものと入れ替わる為、外扇型になっている車両もある)。
- 輸送力増強で他線区から転属してきた編成がある。恵比寿延伸時に川26,27,28,30編成、大崎延伸時に川31編成、りんかい線直通運用増強時に川32編成(いずれも2005年現在の編成番号を基準)。
- 中央緩行線の東中野事故の影響で、埼京線向けであった川7,9編成が急遽、三鷹電車区配置になり、運転台はATS線区タイプ(背の高いタイプ)になっている。
- 川9編成はすぐに川越電車区に転属したが、川7編成はしばらく三鷹電車区に残り、その間、山手電車区から現在の川29編成が転属してきて川7編成として活躍した。
- 川7編成が川越電車区に転属するまでは、現在の川30編成が川29編成として活躍した。
- 2001年8月6日から川8編成にサハ204形が組み込まれ、川1〜25編成にサハ204形が組み込まれる予定。
- サハ204形は出口が大宮方に偏っている新宿・渋谷で威力を発揮している。
- 車両基地である川越車両センターは南古谷の指扇側にある。りんかい線の車両基地である八潮車両基地は天王洲アイル−東京テレポートの天王洲アイル側から分岐して、東京貨物ターミナルに隣接している。
- 埼京線の車両基地は当初、浦和市のロッテ浦和工場を買収して建設される予定であったが、買収難航により南古谷に建設された。これにより川越線が電化する必要があった。
- 川越線は日進−川越が単線である。
- 指扇−南古谷の荒川橋梁は強風時に速度規制を受けたり、運転を見合わせることがある。
- その際、川越車両センターからの入出区が思うように行えず、ダイヤが乱れることがある。
- 川越線内は濃霧が発生しやすく、強風時と同様にダイヤ乱れの原因となる。
- 埼京線・川越線・りんかい線のいずれかでダイヤ乱れが発生すると、単線区間での更なるダイヤ乱れを防ぐ為に大宮を境に埼京線と川越線がそれぞれ折り返し運転を行う。
- 2001年12月1日から湘南新宿ラインが運行され、大崎−池袋で線路を共用している。
- PRC時代は8時頃のダイヤ乱れを14時頃まで引きずることもあった。ATOS化後は復旧の手際がよくなり、大宮分断運転を1時間前後で通常ダイヤに戻ることが多い。
- 埼京線でダイヤが乱れると、成田エクスプレスや湘南新宿ラインを通じて、横須賀線・東海道線・東北本線・高崎線・総武快速線までダイヤ乱れが波及する(もちろん逆のパターンもある)。
- 2005年6月29日にように、朝の宇都宮線の踏切支障(すぐに復旧する)が、昼間の埼京線のダイヤ乱れを発生させ、夕方までダイヤ復旧せず、挙句の果て平常運転をしていた横須賀線・東海道線・東北本線・高崎線にダイヤ乱れを波及させたこともあった。
- 特に大きなダイヤ乱れが無い場合でも、朝ラッシュ時は少し遅れて運転していることが多い。
- 朝の上り列車は本数が減り始める9時台が妙に混んでいることがある。
- 朝ラッシュ時は2〜3分程度の遅れでは動じない旅客が多いが、5分以上遅れると少し戸惑う。
- ダイヤ乱れは今に始まったことではなく、埼京線は開業日の1985年9月30日からPRCトラブルでダイヤが乱れている。
- ラッシュ時は換気のため、季節を問わず窓が開いていることが多い(ホーム側から駅員により開けられる)。
- 湘南新宿ライン絡みでなくても、宇都宮線・高崎線・京浜東北線のダイヤが乱れると、赤羽で凄い混雑が発生し、「お客様混雑」という遅れが発生する。
- 雨の日にも「お客様混雑」という遅れが発生することが多い。
- ダイヤが乱れると新宿のホームが満線になり、池袋−新宿の上り線では5本くらい立ち往生することがある。
- 痴漢件数最多路線であり、2001年7月2日から平日下り23時以降にJR東日本初の女性専用車が登場、2005年4月4日からは平日朝の上り列車にも設定される。